STORY

私達にはたくさんのLINE(境界線)が存在する。
LINEを越えそうな人、
越えようか迷っている人、
越えてしまった人…。


LINEをテーマにした
「走る女」
「笑う女」
「待つ女」
「自殺願望の女」
4つのオムニバス形式の作品

—交差する”LINE”—



「走る女」

彼女にとって仕事は生きがい。
会社と家の往復の毎日。自分は会社に必要とされている人間だと思っていた。
仕事を振られるのは信頼されてるから、残業は会社の役に立っているのであれは苦痛ではなかった。
しかし、残業続きの毎日で段々「自分」という存在がわからなくなっていく…。



「笑う女」

美容整形をして理想の顔になった。
街を歩けばみんなが振り返り、誰もが彼女に憧れを抱いた。
完璧な人生を手に入れた。
…はずだったのに彼女は彼女の過去(かお)に怯えていた。




「待つ女」

ひたすら何かを待つ女。
連絡は何もない。
忘れちゃったのかな、もしかしたら事故にあったのかもしれない…。
帰ろうか何度も迷うがその度に思いとどまり待つことにする。
待っているものは友達なのか恋人なのか…。



「自殺願望の女」

躁鬱病の彼女は、鬱状態の時と躁状態が存在する自分を彼女なりに受け止め生活していた。
しかし、次第に鬱状態を発症する期間が短くなりその期間も長くなった。
そのことを辛く感じた彼女は自殺を決意する。